第十一会社法指令:支店に関する開示規定

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この指令の目的は、本店とは異なる加盟国にある会社の支店についても、株主や第三者に同等の保護を行うために、開示について規定することです。

法令

あるの加盟国の法令の下にある特定法人形態の会社が異なる加盟国において開設した支店の開示に関する1989年12月21日の理事会第十一指令欧州経済共同体1989年666号

概要

この指令の対象は、会社〔本店〕とは異なる加盟国にあるその支店(Zweigniederlassungen)です。このような支店は、以下の情報が明らかとなる文書を開示しなければなりません:

  • 当該支店の所在地。
  • 当該支店の業務。
  • 会社に関する書類が置かれている登記簿と、その登記簿における登記番号。
  • 会社の管理機関のメンバーに関する情報。

今後支店には会計書類を開示する義務がなくなりますが、会社に適用される加盟国法令により監査を受け開示された決算書と業務報告書(Tätigkeitsbericht)については、支店も開示しなければなりません。

共同体の法人形態と同等の法人形態を有する第三国の会社については、その〔EU内の〕支店は、共同体で設立された会社の支店に要求されている情報のほか、以下の情報を含んでいる文書を開示しなければなりません:

  • 会社のある国家の法〔本拠地法〕。
  • 会社を登記した登記簿・設立行為・定款。
  • 会社の法人形態。

支店は、会社の決算書と業務報告書を開示しなければなりません。これらの会計書類は、共同体法により作成されるか、または、共同体法によるものと同等の形式で作成されなければなりません。その他、会計書類は、共同体に適用される法令により、認証を受けなければなりません。形式が合致していなかったり、共同体法によるものと同等であると認められない場合には、加盟国は、支店の業務について計算書類を作成・開示することを要求することができます。

加盟国は、規定された開示が行われない場合にとるべき適当な措置について、予め規定しておかなければなりません。

会計書類の開示義務に関する指令の規定は、金融機関の支店や保険会社には適用されません。

リファレンス

法令施行日加盟国における転換期限官報
欧州経済共同体指令1989年666号1990年1月3日1992年1月1日官報1989年12月30日L395号

原文最終更新:2006年5月8日
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