「サーヴィス指令(役務指令)」(2/2頁)
サーヴィス業の発展を制限する法令・行政規定の除去
開業の自由の権利を行使するのを容易にするため、指令は、次の内容を含んでいます:
- 許可手続が、差別禁止原則・比例原則に適合しているかを検証する義務。サーヴィス業務を許可する手続において、特定の原則を守ること。
- 特定の加盟国の法秩序になお残っている法的要件(例えば、何らの正当性もない国籍要件)の禁止。
- その他の一連の法的要件について、差別禁止原則・比例原則への適合性を検証する義務。
一時的越境サーヴィスの容易化
さらに指令が規定するのは、サーヴィスの自由を強化するため、加盟国が、自国の領土においてサーヴィス業務が自由に開始され、行われることを保障する義務です。加盟国が領土内にいるサーヴィス提供者に対してその遵守を求めることができるのは、自国の要件が差別的でなく、比例原則に合致し、かつ、公共の安全・公衆衛生・環境保護といった公益上の必要不可欠な理由によって正当化される場合のみです。
指令は、職業資格に関する例外・労働者の派遣に関する例外・経済上の公益を有するサーヴィスに対する例外のような、上記原則に対する一連の重要な例外を規定しています。
サーヴィス受領者としての消費者の権利の強化
サーヴィス受領者の保護を改善するため、指令においては、
- サーヴィス受領者が他の加盟国〔のサーヴィス提供者〕に対してサーヴィスの提供を要求する権利が、明確化されています。
- サーヴィス受領者が、サーヴィス提供者の営業地がどこであるかにかかわらず、サーヴィス提供者と提供サーヴィスに適用されるルールについての情報提供を受ける権利が規定されています。
サーヴィスの品質の保障
サーヴィスの品質に関しては、指令は:
- 任意のサーヴィス認証制度や、品質保証宣言の作成等によって、サーヴィスの品質を高めます。
- 「欧州行動規範」の作成(特に、職業団体・職業組織によるもの)を促します。
加盟国の間の効果的な行政間協力関係の構築
開業の自由の行使及び自由なサーヴィス取引を容易にするため、
- 指令は、多重審査を回避しつつサーヴィスの効果的な審査を達成するため、加盟国に対して、各国の国内行政庁が他のEU加盟国の行政庁と協力する法的義務(拘束力を有する)を規定しています。加盟国間の早期警告メカニズムも設置されます。
- 指令は、効果的な行政間協力関係に不可欠である加盟国間の電子的情報交換システムの根拠法令ともなります。
背景
欧州委員会は、リスボン戦略の枠内において、「自由なサーヴィス取引・サーヴィス提供者の開業の自由の障碍を除去する戦略を作成すること」という欧州理事会の要求に応えます。
2004年1月13日に、欧州委員会は、「サーヴィス指令」の別名をもつ「域内市場におけるサーヴィスに関する指令案」(欧州委員会2004年2号)を採択しました。2006年2月16日、欧州議会は、第一読会において、法案に変更を加える決議を圧倒的多数で行いました。欧州委員会は、欧州議会において到達した妥協を受け入れ、2006年4月4日に、それに応じて変更を加えた法案(欧州委員会2006年160号確定)を提出しました。欧州議会により作成されたこの妥協は、7月24日に議決された理事会の共同見解の基盤ともなりました。欧州議会は、2006年11月15日に、第二読会において、本質的な変更を加えることなく法案を承認し、また、理事会は、2006年12月12日に、指令を最終的に決議しました。指令は、2009年末までに加盟国によって転換されなければなりません。
| 法令 | 施行日 - 失効日 | 加盟国における転換期限 | 官報 |
| 欧州共同体指令2006年123号 共同決定手続 COD ( 2004 ) 0001 | 2006年12月28日 | 2009年12月28日 | 官報2006年12月27日L 376号 |
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