関税:序説(2/4頁)
関税政策の手段
年月の経過に伴い、関税と通商の国際的な文脈は著しく変わりました。このような変化により、欧州共同体の税関部署間および第三国の税関部署との協力・共助が不可欠となっています。
形式的手続とコントロールの廃止
1993年以来、関税に関する書類や形式的手続は、欧州共同体内で全廃されています。この形式的手続は、物品が欧州共同体の域内国境を通過する時点では審査や文書が必要とならないような他のコントロールメカニズム(特に租税・統計分野)により置換されています。
したがって、国際道路交通協定(TIR協定)ないし物品一時輸入協定(ATA協定)の枠組における第三国からの物品の引き取りについては、欧州共同体は一体のものとみなされます。共同送付手続に関する協定(Übereinkommens über ein gemeinsames Versandverfahren)についても、同様です。
以下の分野においては、特別な共同体法令が導入されました:
- 道路交通・内水交通における加盟国の国境コントロールの撤廃
- 第三国で登録・許可を受けた交通手段についての域内国境におけるコントロールの撤廃
- 手荷物に対するコントロールと形式的手続の撤廃
税関の協力と共助
さまざまな形の協力と共助により、加盟国の税関行政はお互いにどんどん緊密化しています。「税関行政の相互共助及び協力に関する協定」(ナポリ第二協定)は、その一例です。
行動プログラム「関税2007」(2003年~2007年)の目的は、欧州共同体全域における関税規定の統一的な適用の達成に向けた努力を行うとともに、関税詐欺を予防し、税関行政の協力を推進することです。
共同関税率(GZT)・複合品目表・共同体統合税率(Taric)
共同関税率の税率は、もともとは1957年当時の加盟国の関税率の算術平均(arithmetisches Mittel)により算出されました。欧州共同体条約28条に基づき、理事会は、欧州委員会の提案と理事会特別多数決により、数次の改正を行いました。それは、自発的なものである場合もあれば、(例えばWTO交渉のような)関税交渉に関するものである場合もありました。
欧州共同体の統合税率(Integrierte gemeinschaftliche Tarif der Europäischen Gemeinschaften)は、「タリク」(Taric)と呼ばれます。タリクは、欧州共同体への輸入物品・欧州共同体からの輸出物品に適用される共同体の通商政策上の措置を含みます。タリクは、あらゆる物品に適用されるすべての共同体規定を一本化する目的で創設されました。タリクにより、加盟国による物品の自動的な関税処理が可能となりました。
「複合品目表」(Kombinierte Nomenklatur)は、関税技術的・統計的な手段であり、関税の徴収に役立つだけでなく、対外通商統計や共同体内通商統計の作成や、通商・農業・租税等の分野における政策措置の執行にも役立ちます。複合品目表は、国際的な配列体系である世界税関機構のいわゆる「調和システム(HS分類)」に基づいています。
「統一用紙」(Einheitspapier)は、輸出・輸入・物品の中継のコントロールに役立ちます。
関税の免除・自発的な停止・割当は、通常のルールの例外であり、以下のいずれかの理由により共同関税率に受容されます:
- 関税免除(Zollbefreiungen)に関しては、通常であれば該当物品に課せられるはずの輸入関税・輸出関税について免除を供与します。
- 関税停止(Zollaussetzungen)により、欧州共同体の企業が特定の期間にわたって欧州共同体の域外で物品を取得する場合に、これに対して通常適用される共同関税率の関税を徴収しないことができます。
- 関税割当(Zollkontingente)は、一定の期間または一定の物品量について、完全または部分的に、当該物品に通常適用される関税率を適用しないことができます。
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